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怒りの時代の「品質検査」 

最近、テレビやSNSを眺めていると、批判そのものがひとつの娯楽になったような気がする。

 

誰かを叩く。

みんなで叩く。

そして、もっと叩ける材料を探す。

まるで町内の井戸端会議に拡声器と高速通信を付けたようなものだ。

もちろん、批判そのものは悪くない。

社会を良くするためには必要だ。

 

ただ、気になるのは「批判の質」である。

 

昔は批判の前に調査があった。

今は調査の前に投稿がある。

しかも、SNSは怒りと相性がいい。

冷静な分析より強い言葉のほうが広がりやすく、断定は考察より拍手を集める。

 

その結果、私たちは毎日、大量の「質の分からない批判情報」の中を歩いている。

これは少し自然災害に似ている。

台風が来たら雨戸を閉める。

地震が来たら机の下に入る。

ならば情報の嵐には、情報の備えが必要だ。

私がやっているのは、ごく簡単な「品質検査」である。

読むときも、書くときも、自分とAIのダブルチェックだ。

 

確認するのは次の五つ。

☑ 何を批判しているのか。人物か、政策か。

☑ 何が問題で、誰にとっての問題なのか。

☑ 事実と意見は分けられているか。

☑ 改善策の提案はあるか。

☑ 目的は問題解決か、注目集めか、それとも単なる憂さ晴らしか。

 

判定はシンプル。

「〇」なら参考にする。

「△」なら保留。

「×」なら静かに通り過ぎる。

 

情報の時代は、「たくさん知っている人」より、「質を見抜ける人」が強い。

怒りは放っておいても広がる。

だからせめて自分くらいは、火消し役でいたいと思うのだ。

 

(2026.6.6 台風後に桑とバラの木を切った)

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