
集中が続かない子、覇気がない子、勉強する気がない子を、「できる子」にかえるのは「知的好奇心」です。家づくりを検討するだけで、わが子の知的好奇心を引き出す方法がわかるとしたら…。今回は、教育心理学を応用した『知的好奇心で「できる子」「できる親」にする家づくり』について、詳しく紹介します。
目次
好奇心教育が注目される理由
現在、自分の頭で考え行動する「知的好奇心教育」が企業研修だけでなく、大学・小中高でも実施されています。なぜなら、これからの「答えのない時代」で、企業利益を生み出す原動力は学業成績ではなく、知的好奇心だとわかってきたからです。
知的好奇心が強い人は、自分の好きなテーマには無制限の努力をし、斬新的な市場を開拓・独占する確率が高いのです。
では、教育専門家がすすめる知的好奇心教育とは、どんなものでしょうか?
教育専門家がすすめる知的好奇心教育

発達段階を知ると、うまくいく
好奇心の発達プロセスは、拡散好奇心・方向づけ・知的好奇心・共感好奇心の4つのサイクルで成り立っています。
「拡散的好奇心」とは、知らないものや目新しいものに何でも興味関心を示すこと。新しい知識や経験を求め、新たな人間関係ができるきっかけとなります。
「方向づけ」は、もっと知りたいと努力し、好奇心のテーマを絞ることです。対象がコロコロとかわる「飽き性」を防ぎます。
「知的好奇心」とは、知識と理解への意欲が自発的に湧きあがること。
「共感好奇心」とは、他人の考えや感情を知りたくなることです。「何が好きですか?どんな仕事をしていますか?」を質問するのは拡張好奇心。「好きな理由は?選んだ理由は?」と訊くのは共感好奇心です。
成功するかどうかは、親次第!
好奇心が芽生え、発達していくかどうかは、子ども自身より親の影響が大きいのです。特に、好奇心を引き出す環境づくりと、親自身の共感的好奇心の強さが、子どもの知的好奇心の発達に大きな影響を与えます。
教育専門家の意見をまとめると、「できる子」「できる親」にかえるためには、彼らが持つ好奇心をうまく引き出し、発達させることが最善策と、なります。
知的好奇心で「できる子」「できる親」にかえる家づくり

家づくりには「生活ビジョン設定」「立地・業者選定」「設計・見積・契約」「工事・引き渡し」「入居・新生活」の5段階があります。
この中で最も重要なのが、家づくりの目的、実現したい生活場面を明確にする「生活ビジョン設定」です。
イエケンの家づくり「生活ビジョン設定」を紹介します。
解決志向アプローチの採用
教育心理カウンセラーが使う心理療法「解決志向アプローチ」を、生活ビジョン設定に採用しています。
このアプローチの特徴は、親自身と子供それぞれの「ハマリ体験」を思い出し、熱中できた要因(リソース)を見つけ、有効活用する方法です。
「どうありたいか?」「何が必要なのか?どうしたらできそうか?」と、夫婦一緒に考え、解決方法を探っていきます。
「リソース」とは、性格、好き嫌い、得手不得手、関心事、環境の志向性など、人が持つ資源(能力、強み、可能性)のことです。
イエケンの「性格別リソース分析ツール」を使うと、活用できるリソース情報を簡単にピックアップできます。というのも、リソース情報を9タイプの性格に合わせて作っているからです。
例えば、「性格診断」をして「家事分析ツール」を見れば、その人の得意な家事や苦手な家事の詳細が、自動的にわかるのです。
段階別生活ビジョンの設定ポイント

「できる子」「できる親」にするためには、いつ、どんな部屋で、どんな生活行動、どんな生活環境にすれば、好奇心が発達するかを考え、「段階別生活ビジョン」を設定します。
このビジョンでは、「①ありたい姿」、「②実現方法(生活行動・環境)」、「③好奇心効果度」の3つを設定します。
次は、①②③の設定ポイントについて説明します。
なお、②の具体案は、性格タイプによって異なります。関心事を例にすれば、世話好きタイプなら「人間ドラマ」、完璧タイプなら「物・メカニック」、堅実タイプなら「生活技術」となります。
「拡張好奇心」段階の生活ビジョン
①目新しいものに何でも興味関心を示す状況
②家事の手伝い、TV、図鑑、読み聞かせ
②生活が見える、安全基地としての環境
③「何が好きか?」に答えられること
「方向づけ」段階の生活ビジョン
①もっと知りたいと努力する状況
②じっくり観察、本物をみせる
②生活体験や自然体験ができる環境
③学ぼうとする努力ができること
「知的好奇心」段階の生活ビジョン
①知る意欲が自発的に湧きあがる状況
②製作、アウトプットできること
②集中できる、熱中できる環境
③創意工夫ができること
「共感的好奇心」段階の生活ビジョン
①他人の考えや感情を知りたくなる状況
②人との関係やコミュニケーションをとる
②リラックスして情報交換ができる環境
③「なぜ好きか?」に答えられること
生活ビジョン設定の「超」波及効果
夫婦一緒に創っていく「生活ビジョン設定」は、家づくりだけではなく、日々の生活向上に対して大きなメリットがあります。代表的な波及効果は次の5つです。
○設定作業を通じて、夫婦関係が改善する
○子供の教育方針が、夫婦で一致する
○家づくりの検討だけで「できる子」「できる親」にする方法が手に入る
○実生活で知的好奇心の効果が確かめられる
○家づくりの判断基準になるから、大きな判断ミスをしない
まとめ

現在、大学入試改革、に伴い、学校でも知的好奇心教育が始まっています。というのも、知的好奇心が、「できる子」「できる親」を育て、収入増につながるからです。
この知的好奇心を引き出す方法は、イエケンの「生活ビジョン設定」作業を通じて、手に入れることができます。
なぜなら、好奇心の発達段階ごとに、目標とする生活場面・実現方法・好奇心効果度を、教育心理学を応用した解決志向アプローチを使って明確にしていくからです。
知的好奇心の「生活ビジョン」をご夫婦で作成できるように、設定方法を含めて記事にしました。チャレンジしてみて、「上手くいかない」「アドバイスが欲しい」、「ビジョンチェックが欲しい」などありましたら、松尾までご連絡ください。
なお、この記事を書いている私は、一級建築士歴40年、コンサルタント歴20年、2015~2020住宅雑誌「月刊住宅ジャーナル」でコラム連載、家づくり生活向上研究会を主宰しています。