
早朝から淡竹採りで、しっかり汗をかいた。
帰宅して朝風呂へ直行。湯船の中で「これぞ大人の休日」と、ひとり悦に入っていたら、今度は自宅前で水道管の盛替え工事が始まった。
すると、元ゼネコン社員の血が騒ぐ。気がつけば、ワイン片手に現場見学である。
ショベルカーの動き、職人さんの段取り、土の掘り返し方まで気になる。たぶん顔つきは、野球少年が甲子園を見る時と同じだったと思う。
その様子を妻が写真に撮り、娘へ送信。
すると、「完全にイタリア人の“ウマレル”やん」と返信が来た。
なんだそれ、と調べてみる。
すると出てきたのは、「工事現場を見守るのが大好きなおじさんたち」。しかも本場はイタリア・ボローニャ。写真を見ると、腕組みして現場を眺める姿が、今日の自分とほとんど同じだった。違うのは、向こうがエスプレッソで、こちらがワインくらいである。
少々酔っていたのかもしれない。だが、その瞬間、私は妙に納得した。――ああ、僕もイタリア人だったのか。
元ゼネコン社員、定年後にまさか国籍まで増えるとは思わなかった。
(2026.5.20 淡竹22本収穫の日)