
「建売住宅に関心がありますが、後で悔やむ人が多いと聞きます。初心者でも使える後悔しない方法を知りたい」。こんな悩みに消費者心理を応用してお答えします。
本記事では、後悔する原因や後悔しやすい人への対処法について、詳しく解説します。
✔本記事のテーマ
これを読むと、後悔の原因がわかり、「建売を買う、買わない」の意思決定で後悔することが少なくなります。というのも、消費者心理に合わせた方法なので、特に後悔しやすい人には、わかりやすく、使いやすいからです。
この対処法は同時に、「注文住宅で後悔しない方法」としても利用することができます。
✔本記事の内容
〇建売で後悔するのは、衝動買いが原因
・損失回避の法則、同調現象
・衝動買いしやすい人は後悔しやすい人
〇後悔しない方法は「冷静に!」
・冷静に見つめ直す6つの作業
〇まとめ
なお、この記事を書いている私は、一級建築士歴40年、コンサルタント歴20年、2015年から住宅雑誌「月刊住宅ジャーナル」に、コラムを連載中です。
1.建売で後悔するのは、衝動買いが原因!

①人は衝動買いをすると後悔する
一般的に、衝動買いした商品は、いずれ使わなくなり、買ったことを後悔しがちです。
例えば、スーパーで、「今から30分間だけ、お惣菜は半額です!」と聞けば、定価の半額ですから、余計に買ってしまいます。食べきらないまま腐らせてしまい、後悔することになります。また、ポイントの有効期限が切れそうになると、焦って使いたくなります。後で必要のないものと気がついて、後悔します。
これら時間制限がある販売方法は、人の「損したくない」気持ちを利用して、衝動買いを誘います。これを消費者心理では「損失回避の法則」といいます。
②建売ビジネスは「損失回避の法則」
建売住宅は一般的に、立地が良い、土地と建物で低価格、定番間取りで、実物の完成住宅で品定めができる、販売戸数が少ないなどのキャッチコピーで販売されます。
「いい物件だから、早く買わないと他人に買われてしまうかも知れない」と、人から勧められると、衝動買いの境地に陥ってしまいます。つまり、建売ビジネスは「損失回避の法則」を利用しているのです。
また、マイホーム取得に特有な「人に後れを取りたくない」という心理「同調現象」も追い討ちをかけます。
③衝動買いしやすい人は、後悔しやすい人
衝動買いしやすい人とは、その場の雰囲気に流されやすい人、不満と不安などのストレスを多く抱えている人です。性格の特徴としては、社交的で負けず嫌い、仕事熱心で向上心が高い、心配症の人など。タイプとしては好奇心旺盛、お世話好き、クリエイター、従順、姉御肌などです。衝動買いしやすい人は後悔しやすい人ですが、表情の出し方や隠し方は人それぞれです。
2.後悔しない方法の基本は「冷静に!」

損をしたくない性格は変えられませんが、消費者心理「損失回避の法則」を知っておけば、判断・行動は変えられるといいます。建売の衝動買いを防ぐには、現況や物件を冷静に見つめ直す作業をすることが何より効果的だと、心理学者は薦めます。
最初の作業は、建売住宅と注文住宅を知る作業です。
2番目には、損失回避策を選んだ場合、 つまり、今すぐ欲しいと思っている建売物件を購入した場合のメリットとデメリットを書き出して、チェックします。
3番目と4番目には、損をすることを選んだ場合、つまり、別の建売物件や注文住宅を選んだ場合のメリットとデメリットを書き出して、チェックします。
5番目には、家づくりへの姿勢と判定項目に優先順位をつけます。
最後の作業は、買う、買わないという意思決定をすることです。
①建売住宅と注文住宅の違いを知る作業
以下に、建売住宅と注文住宅の特徴を示した表を示しました。
資産価値の高い土地を割安感の価格で提供するのが建売会社。住む人のこだわりに応えた家を提供するのが注文住宅やハウスメーカーです。

②建売案件のチェック表
下表は、今すぐ欲しい建売案件を購入した場合のチェック表の例です。

③別の建売物件を選んだ場合のチェック表
上表と同じ要領で、別の建売物件毎にメリット、デメリットを書き、点数を出します。
④注文住宅を選んだ場合のチェック表
下表は、建売案件と同じような立地で、注文住宅を選んだ場合のチェック表の例です。他社の施工実績を参照して、表を完成させます。

⑤優先順位をつける作業
意思決定をする前に、大切な作業があります。各項目に優先順位をつけることです。下表は、その参考例です。
あなたは、土地優先でラクな建売派、こだわりの家を建てたい注文派、それとも両方のバランス派ですか?

⑥判定と意思決定作業
判定と意思決定とは、
「買おうとしている建売住宅は、あなたに必要なものですか?」
「建売物件の中からベスト案件を選びましたか?」
「注文住宅にしなくて良いですか?」
「他の方法は、考えましたか?」
の4つの問いに答えることですね。
前項の点数の算出と比較を通じて、この4つの問いに答えられるようになります。
この一連の作業ができると、建売を買っても、後悔することがグーンと減ります。
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3.まとめ:「冷静に見つめ直す作業」なしでは契約しない!

本記事を以下にまとめました。
〇建売で後悔するのは、衝動買いが原因
・損失回避の法則、同調現象
・衝動買いしやすい人は後悔しやすい人
〇後悔しない方法は「冷静に!」
・冷静に見つめ直す6つの作業
建売にして後悔する人もいれば、逆に、注文住宅にして後悔する人もいます。どちらも思い込みが原因です。
今回紹介した「冷静に見つめ直す作業」は、注文住宅に対しても、後悔を減らす効果があります。家づくりの情報収集の一環として、一度チャレンジされてはどうでしょうか。