
土地を購入したあと、「暮らしやすい街なのに、なじめない!」と、後悔する人が少なくありません。本記事では、土地選びの最新ポイント「なじむエリアの設定方法」について、丁寧に解説します。
✔本記事のテーマ
この記事を読むと、家を建てる人の価値観と生活スタイル、エリア選定と土地条件の関係がわかり、土地選びのコツが掴めます。
その結果、暮らしやすくて、なじみやすい(愛着心がわきやすい)土地を、うまく選べるようになります。
✔本記事の内容
1.土地に馴染めない!
2.原因は従来の土地選び手法
3.なじむエリアの設定方法
4.性格タイプ別エリアの3事例
5.まとめ
なお、この記事を書いている私は、一級建築士歴40年、コンサルタント歴20年、2015年から住宅雑誌「月刊住宅ジャーナル」に、コラムを連載しています。
1.土地になじめない!

マイホームを建てて数年暮らしても、その土地や街になじめない人は少なくありません。なじめないとは、自分と家族の生活スタイルが街の雰囲気に溶け込めず、落ち着かない状況のことです。
マイホームを建てて、その土地で暮らす期間は約60年。その間、住み慣れても馴染めない「お客さん」の気分が抜けないとしたら、大変もったいないことです。
終焉の地としてマイホームを建てる人が多いのに、何年経ってもその気になれないとしたら残念です。これでは人生が楽しくありません。
どうして、暮らしやすいのに、なじまない土地を選んでしまったのでしょうか?
2.原因は従来の土地選び手法

従来の土地選びは、以下の5ステップで行います。
1ステップ:暮らしたいエリアの設定
・実家の近く、現住所の近く、お気に入り、
2ステップ:土地条件の設定と優先順位付け
・重視項目は、1位予算、2位生活利便性、3位広さ、4位交通利便、
・生活利便性は、商業施設や病院、保育所などの充実度
・交通利便性は、通勤、通学などの移動効率性
3ステップ:エリア内で条件に合う土地探し
・自分で探す、不動産屋、工務店などの協力
4ステップ:候補地の比較検討
5ステップ:土地の決定
暮らしやすくても、なじまない土地を選ぶ原因は、1ステップのエリア設定の方法にあるのです。なぜなら、従来方式では、「自分と家族の生活スタイルに合うエリアなのか?」というなじみやすさで、エリアを設定していないからです。
では、なじむ土地かの判定はどうすればよいのでしょうか?
3.なじむエリアの設定方法

上図は、私がつくった土地選び手法で、進め方と作業内容を表したものです。この図の1ステップが、生活スタイルに馴染みやすいエリアを設定する段階です。
このステップには、3つの作業があります。
1番目は、夫婦それぞれの価値観・人生観を知り、家族としての価値観・人生観をまとめる作業です。2番目は、家族が目指す生活スタイルを設定する作業です。3番目が、その生活スタイルを実現しやすい、エリア・街区を探し出す作業です。
なお、2~5ステップは、従来の手法と同じになります。
価値観や人生観は、個々人で異なるので、なじみやすいエリアや街区は、性格タイプの数だけ存在することになります。
この「土地選び手法」を使えば、なじめやすく、暮らしやすい土地を、効率よく選択することができます。
4.性格タイプ別エリアの3事例
価値観・人生観のキーワードがわかる性格診断と、マッサンの土地選び手法を使うと、性格タイプ別エリアを効率的に設定できます。
以下に、3つの性格タイプのエリア設定例を載せました。特徴的な価値観キーワードだけで作った設定事例です。
性格タイプ:達成する人
価値観・人生観は目的を効率的に達成し、社会的な成功をおさめること。生活スタイルは仕事最優先で、成功者として振舞うこと。暮らしたいエリアは、都心が一望できる高台の傾斜地で、周りに人が住んでいないところ。デザイン志向はモダンセレブリティ。
性格タイプ:挑戦する人
価値観・人生観は自分が欲しいもののために戦うこと。生活スタイルは、エネルギッシュな統率者として振舞うこと。住みたい場所は、都心にあるビルのペントハウス。デザイン志向はアバンギャルド。
性格タイプ:熱中する人
価値観・人生観は、自由気ままに、楽しく過ごすこと。生活スタイルは社交的で、パーティやアウトドアーが好き。暮らしたいエリアは生活文化の受発信地で、坂のある街。アーティストやパラレルワーカーが集まる地区。デザイン志向は好奇心旺盛なキュート。
※9つのタイプ別に性格を診断するエニアグラムを参考にしました。性格タイプはこの他に、改革する人、人を助ける人、個性的な人、調べる人、平和をもたらす人があります。
5.なじむエリアの設定がポイント

以下に、本記事をまとめました。
1.土地に馴染めない!
2.原因は従来の土地選び手法
3.なじむエリアの設定方法
4.性格タイプ別エリアの3事例
将来が不確実性で、不安時代を乗り超えるには、生活(ライフ)スタイルを軸足においた「自分ファーストの暮らし」が必要です。そのためには土地選びが重要になります。
土地選びのポイントは、自分と家族の生活スタイルがなじみやすいことと、暮らしやすいことの2点です。
仮に、土地選びで後悔しても大丈夫です。なぜなら、「生活スタイルに合わせた家づくり」によって、「自分ファースト」は守れるからです。