
家族の悩みを軽くし家族関係を良くする家は、誰もが欲しい家です。でも、一般的な住宅よりも建設費が高くなるのでは? いいえ、通常の住宅と同じ価格で手に入ります。今回は、「家族関係を良くする家」のお金について、ローコスト住宅でのポイントなどを含めて説明します。
目次
家族関係を良くする家とは?
アドラー心理学では、人の悩みはすべて人間関係に原因があるといいます。家族への不満や不安は、自分や相手の行動が、自分の性格・価値観に合わないときに生まれます。悩みを軽くするには、自分自身・相手・親子関係・環境のどれかを、変えることになります。
一番簡単なのが自分自身を変えること、その専門家が心理カウンセラーです。
でも、「環境を変えれば生活行動が変わる」ことを心理学者も、私たちも知っています。そして、その環境を変えられる、最大で唯一のチャンスが家を建てるときです。
「家族関係を良くする家」とは、心理カウンセラーが薦める心理療法を自宅トレーニングできるようにした住宅です。
心理療法は、治療する人の症状や性格によって異なります。つまり、家族関係を良くする家も、その人の性格や価値観に合わせる個人対応の家づくりになります。
家族関係を良くする家は意外に安上がり!

一般の住宅価格と同じになる理由
一人一人の性格に合わせる「家族関係を良くする家」は、特別仕様の注文住宅です。
例えば、洋服の価格はレデイメイドよりオーダーメイドが高くなるのが常識です。これと同じように、特注の「家族関係を良くする家」の建設費は、一般住宅よりも高額になりませんか、という質問をよくもらいます。
そのときは、「一般住宅と同じ価格で建てられます」と答えます。その理由を説明します。
上表は、注文住宅と土地購入費用の総額相場を示したものです。これは住宅金融支援機構 が、家を建てた方から実際に支払った「出口の金額」を元に調査したものです。なお、建設費は本体工事費と付帯工事費の合計です。税金や保証料、保険などは含まれていないので、3~5%高くなると考えてください。
例えば、福岡を見ると、土地取得費は259.2㎡(78.4坪)で1,107.5万円(坪当たり12.8万円)。住宅建設費は114.9㎡(34.75坪)で3,001.3万円(坪当たり86.3万円)となり、費用合計相場は4,108.8万円です。
「家族関係を良くする家」も、この相場で建てられるのです。それでは、相場よりローコストで建てる場合のポイントについて説明します。
注文住宅への対応ポイント
延べ床面積を100㎡(30坪)程度にすれば、自由な間取り、総二階建てのハコ型ではないL型や凹型の外観デザイン、若干の仕様アップ、2階リビング方式などの住宅が可能になります。なぜなら、その人の性格や価値観に基づいて、要望を絞り込むことができるからです。
規格住宅へのポイント
規格住宅や準規格住宅で大切なことは、床面積、間取り、外観、仕様の変更(オプション)がどこまでできるのかを確認することです。さらに、変更に対する増額はどの程度かを知ることです。
規格・準規格住宅に、「家族関係を良くする家」を組み込む場合は、床面積や外観、仕様などを変えないこと。その範囲内で若干の間取り変更をすることがポイントになります。
例えば、リビングとダイニングの位置や広さを変更することです。なぜなら、性格によって、リビング重視派か、ダイニング重視派に分かれることが多いからです。特に、ローコストハウスには有効です。
ワクワクする家を建てよう!

国交省の調査「自分にとっての住まいとはどんな場所ですか」の回答です。
1位は「安らぎ・くつろぐ」、2位は「家族団らん」、3位は「自分の城」、4位は「災害・犯罪から身を守る」、5位「趣味や余暇を楽しむ」、6位は「老後の保険・安心」、7位は「個性を表現する」8位は「子供や孫への遺産」、9位は「友人との交流」となっています。
現在の住宅業界は住宅性能が中心で、4位の「災害・犯罪から身を守る」に対応しているだけです。ということは、住まいに求められるニーズと合わない住宅しか建てられない、流通していないことになります。
家を建てる意味や目的とは何かを、もう一度、自分たちで確認してみませんか。
上の図は、ワクワクする強弱の度合いで、住まいの目的を仕分けしたものです。
将来が不安であればあるほど、ワクワクする家を手に入れたくなりませんか。イエケンの「家族関係を良くする家」は、そのワクワクする家の一つです。
なお、資産づくりは貯金、株売買、不動産投資などで行うのが普通で、家づくりの目的には合いません。また家賃と比較し過ぎると、自宅というより借家を建てることになります。
まとめ

家族関係を良くする家は、一般住宅と同じ価格で手に入ります。なぜなら、住宅金融支援機構の「土地費用込み注文住宅の相場」におさまるからです。
この相場よりローコストでてきるポイントを、注文住宅と規格住宅ごとに紹介しました。
いずれにしても、家族を良くする家は意外とお金がかからないのです。
最後に、住まいに対する市場ニーズと住宅業界の住宅が一致していない話をしました。
将来が不安なときこそ、ワクワクする家のニーズが高まるのです。ご家族で、ワクワクする家づくり「家族関係を良くする家」に、挑戦してみませんか。
なお、この記事を書いている私は、一級建築士歴40年、コンサルタント歴20年、2015~2020住宅雑誌「月刊住宅ジャーナル」でコラム連載、家づくり生活向上研究会を主宰しています。